大谷“強行出場の代償”は軽視できず…左手は常にユニホームの襟に、テーピング&痛み止めを服用
今後、チームドクターを務めるニール・エラトロッシュ氏の診察を受けて正式な治療方針を決めるが、メスを入れても入れなくても打撃フォームの乱れは避けられそうにない。
ド軍が世界一になった2020年のポストシーズンで右肩を脱臼した19年のナ・リーグMVP(打率.305、47本塁打、115打点)コディ・ベリンジャー(現カブス)は、シーズン終了後に手術を受けた。オフに入念なリハビリを行い、翌年の開幕には間に合ったとはいえ、恐怖心から患部をかばったことで打撃好調だった19年と比べてバットを構えた時の右肘の位置が極端に下がった。復活を期待されながら、この年は深刻な打撃不振に陥り、打率.165、10本塁打とも自己ワーストに終わった。後にベリンジャーは地元メディアの取材に「右肩をかばってスイングをコンパクトにし過ぎた弊害が出た」と明かしている。23年にFA移籍したカブスで打率.307、26本塁打、97打点をマークしてカムバック賞に選出されたものの、完全復活まで2年を要した。
大谷は来季、カブスとの日本開幕戦での投打の二刀流復帰を見据え、今オフには投手のリハビリが最終段階に入る。
投球フォームを固めると同時に、打撃もメカニクスの調整を強いられそうだ。