大型契約が球団経営に与える負の影響…米プロスポーツ球団の市場価値は上昇の一途、球団売却で精算の選択肢も
この他にもアルバート・ベルに対し、健康上の理由で引退したにもかかわらず3年にわたり年俸を支払っただけでなく、選手登録も続けなければならなかったオリオールズや、引退表明後も1年間、プリンス・フィルダーを故障者リスト入りさせていたレンジャーズは、いずれも契約の規定に従った措置を取らざるを得なかったのだ。
メッツを保有するスティーブ・コーエンは、先物取引や信用取引で財を成した人物として知られる。そのため、ソトの獲得についても投資の一環として捉えており、最終的には損をしないと見積もって契約している。
その純資産額は大リーグの球団所有者の中で最高であり、かつてのレンジャーズに比べれば手持ちの資金は豊富である。
米国において、プロスポーツ球団の市場価値は上昇の一途をたどっている。そのため、いざとなればコーエンは球団を売却し、その利益でソトとの契約にかかった費用を清算するという選択肢も当然ながら視野に入れている。それだけに、今回の契約に対しては、ソトが期待通りの成果を上げられるかだけでなく、メッツの経営にどのような影響を与えるかも、球界関係者は大きな注意を払っている。