健大高崎・石垣元気の圧巻投球にスカウトは「危ない」…プロが注目も故障復帰直後で緊張走る
「モノが違う」「いや、危険だよ」
ネット裏のスカウトからは、期待と不安の声が入り乱れた。
センバツ高校野球6日目。2回戦に入った昨23日の敦賀気比(福井)戦で、春連覇を狙う健大高崎(群馬)のエース・石垣元気(3年)が今大会初登板。4-3の九回2死一塁の場面でマウンドに上がった今秋ドラフト1位候補右腕は、全5球を投じてそのすべてで150キロ以上をマークした。最速は152キロ。敦賀気比の1番打者を遊飛に打ち取り、「真っすぐが走っていた。全部、真っ直ぐでいこうと思いました」と振り返った。
しかし、MAX158キロを誇る「金の卵」の圧巻投球に、在京球団スカウトは複雑だ。
「石垣は大阪入り後の13日の練習試合で左脇腹を痛め、初戦(18日)の明徳義塾戦の登板を回避した。医師からは投球再開OKが出たそうですが、脇腹の故障は再発しやすく、慢性化しやすい。初戦で健大高崎と対戦した明徳の馬淵監督が、『投げさせなかった(健大高崎の)青柳監督の決断は正解。3月の寒い時期に投手が脇腹を痛めるというのは危ないケガ』と言っていたように、無理をすれば将来に響きかねない箇所。慎重に慎重を期して欲しいのですが…」