「ロッパ日記代わり手当り次第」古川緑波著

公開日: 更新日:

 戦前から戦後にかけて活躍した人気喜劇役者で文筆家でもあった著者が、生前につづったエッセーを編んだ作品集。

 惚れ込んでいる今井正監督の新作映画「夜の鼓」について辛口の感想を述べながらも、「きらいではない」と持ち上げ、最後には今井監督の作品に「無料でもいいから出たい」とラブコールを送る。またある日には、三遊亭小金馬の真打ち披露を見ようと出かけた東宝名人会で、林家三平の芸を「一番笑った」と激賞。もちろん小金馬の落語も、テレビで見るのとはかけ離れたうまさがあると語るなど、日々目にする映画・舞台・小説、そしてグルメまで「憎まれるのは百も承知のうえ」で手当たり次第に批評する。(河出書房新社 1800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  5. 5

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    ダウンタウン「サブスク配信」の打算と勝算……地上波テレビ“締め出し”からの逆転はあるか?

  3. 8

    1泊3000円! 新潟県燕市のゲーセン付き格安ホテル「公楽園」に息づく“昭和の遊び心”

  4. 9

    永野芽郁と橋本環奈…"元清純派"の2人でダメージが大きいのはどっち? 二股不倫とパワハラ&キス

  5. 10

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ