公開日: 更新日:

「ブッダ100の言葉」佐々木 閑訳・監修

 心の平安を得るために、外界を変えようとしたところで、どうにもならないなら、もはや自分を変えるしかない。

 ブッダは言う。

「自分を救えるのは、自分自身である。他の誰が救ってくれようか。自分を正しく制御して初めて、人は得難い救済者を手に入れるのだ」と。

 本書は、現存する原始仏典「ダンマパダ」「スッタニパータ」「サンユッタ・ニカーヤ」などから選んだブッダの言葉を訳出したものだが、その言葉の根底には一貫して厳しい自己鍛錬の姿勢がある。

 人間の肉体を「骨が組み合わさって城郭が造られ、そこに肉と血が塗られ、その中に『老い』と『死』と『傲慢』と『ごまかし』が鎮座している」と、ブッダの言葉は決して甘くない。しかし、一見突き放した姿勢の果てに、外界のどんな出来事にも揺るがない救いの道があると説いている。(宝島社 1000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭