「少女犯罪」家田荘子著
女子少年院・榛名女子学園で自身の犯した罪と向き合う少女たちを取材した渾身のルポルタージュ。
笑顔が魅力的な少女・真由美は、16歳年上の恋人に金をせびられ、バイト先で従業員の財布を盗んだ窃盗の罪で送られてきた。小学生のころから万引を繰り返し、捕まっては何度も母親を泣かせてきた。そのたびにやめようと思うのだが、やめられなかったという。学園に長期収容されるまでの経緯を聞き出しながら、その心の奥に眠っていた両親から愛されたかったという思いを聞き出す。
その他、いじめから非行に走り、中学1年で援助交際を始めた薫など5人の少女たちの姿から、現代の家庭や社会が抱える問題が浮かび上がる。(ポプラ社 800円+税)