「これを食べれば医者はいらない」若杉友子著
著者は“若杉ばあちゃん”の愛称で親しまれる食養研究の第一人者。「医者いらずシリーズ」の文庫化第1弾となる本書では、体にいい食べ方や病気になる食事について解説している。
現代人のタンパク質の取り過ぎによるがんやアレルギー疾患増加に警鐘を鳴らす一方、度を越した「減塩」には疑問を投げかける。塩分が不足すると貧血や低体温、便秘などにつながり、思わぬ疾患のリスクも高めかねない。また、塩分自体ではなく、精製塩が体に良くないと認識を改めるべきだとしている。
天然塩には豊富なミネラルが含まれるが、精製塩は塩化ナトリウムが99%を占める化学物質で、過剰摂取はトラブルのもと。減塩信仰に惑わされ、天然塩まで控えすぎないよう説いている。(祥伝社 580円+税)