「息子に贈ることば」辻仁成著
息子に「パパ、若さってどういう意味?」と聞かれた著者は「生きてることで、まだ発見してないものがたくさんあるということだよ」と答える。
「こんなにたくさんの楽しいことがまだまだあるんだと気がつけば気がつくほどに人は若くなるんだよ。十くん、お前は毎日それを見つけようとしているから、若いんだよ」
息子が詩をつくった。必ず「僕は一人」というフレーズが。「これが僕の全て、なぜなら僕は一人フランスで生まれた」と。
フランスという異国で父子2人の生活を送っている著者が拾った、日々成長する息子の言葉と、息子に話しかける言葉の贈り物。(文藝春秋 1300円+税)