「『健康食品』ウソ・ホント」髙橋久仁子著
健康食品を買う理由は“健康になりたいから”。しかし、健康に役立たないどころか、害になるものも少なからず存在する。
有害物質によって健康被害を発生させたのが、クロレラだ。クロロフィル(葉緑素)が豊富なことがウリだが、クロロフィルが分解すると生成されるフェオホルバイドが、重度の皮膚炎の原因となった被害がある。
健康食品は薬ではないので、誰が摂取しても安全かといえば決してそうではない。野菜や果物に含まれるβ─カロテンはがん予防に有効といわれるが、フィンランドの調査ではこれを抽出・濃縮したサプリメントを取ったグループに、肺がん罹患(りかん)者が増加したというデータもある。
効果の期待できない、話題の「トクホ」の実態も明らかにしていく。(講談社 900円+税)