「男と女の新しい関係」を指南する4冊の本

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「セックス・アンド・ザ・シックスティーズ」マリー・ド・エヌゼル著 小原龍彦訳

 60歳以上のフランス人31人が、性愛の形を赤裸々につづる本書。「本当の喜びは、60歳を過ぎないと見つからないのよ」と言うのは、73歳の女優マーシャ・マリルだ。

 彼女は2年前、82歳の作曲家ミシェル・ルグランと結婚した。当然、初婚ではなく、お互いに波瀾万丈の人生を送ってきたが、40年ぶりの再会に運命を感じて、結婚を決めた。ふたりのセックスは、“初夜”から喜びに満ちあふれたものだったという。

 60歳を越えれば、もはや肉体の見た目だけで相手を評価することはなくなり、セックスは慈しみの表現となる。そんな変化によって、若い頃よりも今の方がオーガズムの回数が増えたとマーシャは語っている。

 第2の思春期に翻弄される67歳、自慰行為で快楽に浸る63歳など、“幸福な老い”に関わるエロスの話が満載だ。(エクスナレッジ 1700円+税)

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