「山口組分裂抗争の全内幕」西岡研介ほか著
2015年8月、日本最大の指定暴力団・山口組が分裂。司忍組長による6代目山口組体制は10年で崩壊した。山口組を離脱して、新組織「神戸山口組」を立ち上げたのは、組の中枢で組織運営に関わってきた直参組長たちだった。本書は、分裂直後から両組織の幹部を取材。分裂の背景と、リアルタイムで進行していく暗闘と衝突を追ったルポルタージュ。
05年7月、6代目に就任した司組長は、直参93人との「盃直し」を行った。盃はヤクザ社会の原理原則。離脱組によると、盃を渡して逆らえないようにしてからすぐに粛清が始まったという。組織改革の大義を掲げる神戸山口組と、彼らを謀反と切り捨てる6代目山口組。その抗争の真相を追う。(宝島社 700円+税)