「笑われる勇気」蛭子能収著
70歳になって蛭子さんは「オレはどうやって死んでいくんやろか」と考えた。映画「麻雀放浪記」で出目徳が九蓮宝燈をあがって急死したシーンを思い出し、絶頂の時に死ぬのが「理想の死」ではないか、ならばボートレースで大穴を当てた瞬間に死にたいと思う。
万舟券を握って倒れ込んだ姿をおじさんたちに笑われても、笑われるのが嫌ではなく、「笑われた」ではなく「笑ってくれた」と思うから気にならない。もともと「人からどう思われるか」より「自分がどう思うか」を大切にしているからだ。だから、人からどう思われたって「ま、いいか」。
「笑われる心得」と「蛭子能収のゆるゆる人生相談」を収録した、読むと心が軽~くなる「世界一ゆるい自己啓発本」。
(光文社 900円+税)