「ザ・ブラックカンパニー」江上剛著
25歳の水野がアルバイトをしていたコンビニが閉店。かつてミュージシャンを目指していた水野には学歴もなく、コンビニはやっと見つけたバイト先だった。途方に暮れる水野だが、立ち寄った新興ハンバーガーチェーン「ヤンキーバーガー」で社長の尾関にスカウトされ、正社員に採用される。
元ひきこもりの同期・如月と厳しい研修に耐えた水野は、アシスタントマネジャー見習として支店に配属される。慣れない仕事に戸惑うことばかりの水野だが、苦労を掛けてきた母親に報いるためにも手にした正社員の仕事を手放すわけにはいかない。そんなある日、水野はバイトのミドリの話に耳を疑う。
ブラック企業を舞台に職場改善に立ち上がった青年を描く長編小説。(光文社 740円+税)