「ヘブン」新野剛志著
島本愛慈が社長を務める弱小芸能事務所「ライク・へブン」にハリウッド映画のキャンペーンの仕事が舞い込んだ。この仕事を取ってきたのは、事務スタッフの高橋月子だった。たまたまキャンペーンに出るはずのタレントがけがをして大騒ぎになったのを聞きつけ、事務所のタレントを売り込んだのが功を奏したのだ。もともと月子は容姿が優れていたので島本がスカウトしたのだが、芸能活動はできないと断られた。父親が人を殺したからと。
月子の父は刑事で、4年前、武蔵野連合の幹部の部屋で女を殺した男を絞め殺し、取り調べ中に自殺した。その部屋の主は海外に逃亡したとみられている。
タブーに挑んだシリーズ第2弾で、復讐に燃える男と女を描く。
(幻冬舎 1800円+税)