「女と男の絶妙な話。」伊集院静著
50年来の旧友が「結婚はいいものだ。お前も早くいい人を見つけろ」と言い続けてきたのに、その旧友から「妻かわりました」とはがきが。3人の子をなした妻と別れて外国人女性と再婚したという。
自分は独身だが、結婚を目指すべきか、という質問が来た。伊集院も後輩に結婚を勧めるが、それは、自分がつらい思いをしているから、後輩にもその辛苦を経験させたいからだ。
小学5年生の息子にうまい読書感想文を書かせるコツを尋ねる質問には、こう回答した。読書というのは、一冊の書物に出合った瞬間から、何も知らない子どもが書物の海に航海に出るということだ。息子が素晴らしい航海をできる書物を与えよと。「週刊文春」の人気連載の傑作選。
(文藝春秋 1000円+税)