「写真で記憶が甦る!懐かしの鉄道 車両・路線・駅舎の旅」櫻田純著
昭和は、鉄道が興隆を極めた後に次第に衰退へと向かった時代と重なる。本書は、そんな昭和の鉄道の魅力を数多くの写真で紹介するフォト新書。
代々の新幹線をはじめ、1957(昭和32)年登場当時、狭軌鉄道で最速だった小田急ロマンスカー3000形や、スイスの電車を参考にしたというヨーロッパ風デザインの南海特急「こうや」20000系(昭和36年)、都市近郊への新型車両の投入で地方に転出したさまざまな「旧型国電」など、国鉄・私鉄の車両が勢ぞろい。
さらに、昭和62年に約1世紀に及ぶ歴史に幕を閉じ廃線となった幌内線などの時刻表地図から消えた路線や、改築前の昭和の駅舎の風景など。もう二度と乗れない、見られない電車や風景を311枚の写真で追想する。
(青春出版社 1660円+税)