「『懐かしい!』が脳を若返らせる 昭和レトロ間違い探し全120問960個」 太城敬良監修

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 昭和の懐かしい風景や情景をテーマにしたイラストで楽しむ「間違い探し」の問題集。間違い探しというジャンル自体が今やレトロな感じがするが、間違い探しは実は脳の老化防止にぴったりなのだとか。2つのイラストの違いを見分けることが「物忘れ」などの記憶力や認知機能の低下を防ぐとともに、これらの機能を高めていくのに最適の方法だというのだ。と聞けば、チャレンジせずにはおられない。

 問題は正月の羽根つきから年末の餅つきまで、季節の行事や風物で12カ月をたどるように構成されている。

 試しに冒頭の「羽根つき」に挑戦してみると、意外にも難しい。どの設問も答えは8カ所あり、半分ほどは楽々と見つかるのだが、その後が遅々として進まない。

 問題ごとに目標時間が設定されており、目標時間内に見つけられた数、すべて見つからなかった場合はそのまま探し続け、全部見つけられた場合はその時間を、諦めた場合はその時点での時間と見つけられた個数を記す欄が設けられている。

 それらの数字が解答者の脳の活性化を判断する目安となっているのだ。

 ちなみに羽根つきの目標時間は2分。他にも1分10秒から10秒単位で細かく設定されており、なかなかの手ごわさ。久しぶりに間違い探しにチャレンジしてみようと思っている人なら、逆に自分の脳は大丈夫だろうかと不安にさえなってくるほどの難易度だ。

 イラストは他にも、銭湯や空き地での相撲、路面電車、スーパーカーブーム、おでんの屋台など、ちょうど「物忘れ」が気になる世代に馴染みのあるものばかり。

 老親にプレゼントするのもいいが、その前に、自分でやってみることをお勧めする。手軽に、楽しくできる脳トレ本だ。

(宝島社 880円+税)

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