「家族会議」勝目梓著

公開日: 更新日:

 65歳の信次は、脳出血で半身不随の妻・直子を介護する日々。30年前に買った自宅はどこも狭くて車椅子が使えず、トイレも風呂もすべて信次が担う。食事の支度だけは苦手で、自分でも食べられたものではない。

 見かねて直子の3歳下の妹・好子が郷里から上京。同居して食事の世話をしてくれるようになった。好子は1年前に夫を亡くし、今は独り身だった。それまでは時折、入浴の際に直子が口と手で信次の性欲を発散させてくれていたが、好子が同居し始めてからはそれもなくなった。そんなある夜、信次は直子からあることを提案され動揺する。(「姉妹」)

 その他、正月に帰省した息子が突然、同性愛者であることをカミングアウトする表題作など、さまざまな家族や男女の関係を描く短編集。

(徳間書店 792円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動