「70歳からは大学病院に行ってはいけない」和田秀樹著
大学病院には内科という診療科はなく、循環器内科や呼吸器内科、消化器内科と臓器別に専門分化されている。しかし、ある臓器に良くても、別の臓器には悪い治療は少なくなく、現在の大学病院の専門分化治療は、いくつかの病気を抱えている人が多い高齢者には適していない。
例えば、今回のコロナ自粛も、老年医学や精神科の立場から見ると要介護者やうつ病を増やす結果になった。また循環器内科医にとって、コレステロールは下げなければならないものだが、免疫学から見るとコレステロールを下げることによってがんや感染症にかかりやすくなるという。
大学病院の医療が高齢者にいかに適合していないかを論じながら、健康寿命を延ばす医者・病院の選び方などを伝授する健康テキスト。
(宝島社 990円)