「東家の四兄弟」瀧羽麻子著
「東家の四兄弟」瀧羽麻子著
東家の父は占い師に強い星に守られていると言われて占い師になり、東泉堂を開業した。長男の朔太郎は研究者、次男の真次郎は西洋占星術の占い師、三男の優三郎は会社員、四男の恭四郎は大学生だ。
ある日、優三郎はいやな予感がして、タロットカードを出した。これから何が起こるのか教えてくださいと念じながらカードを引く。めくってみて、息をのんだ。最凶の「塔のカード」だった。弟の恭四郎は、優三郎が美女と真っ赤なスポーツカーに乗っているのを見て優三郎の恋人、瑠奈に話すが、瑠奈は職場の同僚だと思って気に留めない。
タロットカード占いが引き起こした不運に翻弄される、心優しい家族の物語。
(祥伝社 1760円)