「M-1はじめました。」谷良一著
「M-1はじめました。」谷良一著
1981年に吉本興業に入社した著者は、ある日、「ミスター吉本」木村常務に、低迷している漫才を盛り上げるために漫才プロジェクトのリーダーを命じられる。プロジェクトといっても部下はなく、1人だけだ。
既に漫才ブームは終わっていた。ベテラン漫才師が頑張っていて若い者に出番がない。漫才師はテレビの漫才番組に出るよりバラエティー番組のレギュラーになることを目指していた。
谷は意欲的な漫才をやっている若手に目を留め、若手の作家に台本を書かせて今までと違う漫才をやろうと考えた。紳助に相談すると「若手の漫才コンテストをやったらどうや」。優勝賞金は1000万円! K-1にならってM-1。
漫才の立て直しのためにM-1グランプリをつくった人びとを描くノンフィクション。 (東洋経済新報社 1760円)