「日本の税は不公平」野口悠紀雄著
「日本の税は不公平」野口悠紀雄著
日本は、国民負担率(租税と社会保障の負担の合計の国民所得に対する比率)が46.8%の高負担社会。高齢化が進めばこの負担率はさらに高まることは必至。できなければ、医療や介護で十分なサービスは受けられず、年金もカットされてしまうのではないか。国民にそんな不安が広がっているにもかかわらず、岸田政権は所得税減税を唐突に行ったり、医療保険で徴収した保険料を子育て予算に使うなど支離滅裂な政策を行っている。
負担増は避けられず、それを行うのに最も必要なのは公平性の確保だが、自民党の裏金問題が発覚。裏金が課税対象であることは明白なのに、なぜこのような不公平がまかり通るのか。そんな日本の税や社会保障がかかえる問題点を詳しく解説し、あるべき税制、財源論を検証したテキスト。
(PHP研究所 1210円)