93歳米丸師匠に「10分でいいから」と励ましたら30分高座に
竹丸は前座時代から全国各地の地方局でレギュラー番組を持ち、現在まで途絶えたことがない。これは落語界でも稀有な例だ。
「札幌と鹿児島のラジオ局でレギュラー番組を同時に持ってたことがあります。年間280回も飛行機に搭乗しましたか。体力があったんですね。今はご覧の通り太っちゃったんで腰がつらくてダメです」
最後に竹丸は今後何を目指すのか聞いてみた。
「歴史上の人物を題材にした地噺をもっとたくさん作って演じたいですね。それと、再来年の大河ドラマの主人公は明智光秀です。私の持ちネタに『明智光秀』があるので、今年の『西郷どん』同様、寄席で受けるのではと楽しみにしています。それまでは新作『ホタルの母』を数多く演じるつもりです。これは太平洋戦争末期、特攻基地があった鹿児島県知覧町で、特攻隊員の面倒を見た食堂のおばちゃんの実話を落語にしたもので、人情噺仕立てになってます。おばちゃんがしゃべる鹿児島弁が人情味があると評判がいいんです」
竹丸が昇太よりも活躍することを心から願っている。 (おわり)