【追悼】芸能リポーター福岡翼さん「婚前交渉は?」の妙
故・梨元勝さんらと丁々発止
「新聞のラテ(番組)欄に、『スクープ! 渦中のあの人を直撃』とか、書いてあると、それが誰なのか探り、根拠も理由もないまま、アテをつけた芸能人の自宅を夜中にピンポンしていく。『結婚』が最上級のスクープとされ、抜いた抜かれたで連日、大騒ぎ。取材できないと、そのまま徹夜で張り込みなんていうことも珍しくありませんでした」(元ワイドショーのディレクター)
ワイドショーのこうした取材は1989年の「TBSビデオ問題」などを節目として、徐々にトーンダウン。今も記者会見はあるし、直撃取材もあるが、福岡さんが梨元さんらと共に現場の最前線を駆け回っていた頃の勢いは今や昔である。
「死ぬときはみんなに知られず、すっと消えたい。戒名も必要ない」
福岡さんは晩年、そう近親者に語っていたそうだ。生涯独身。プライベートはドラマチックな芸能人の人生とはまるで違う生き方を目指していたのかも知れない。合掌。(長昭彦/日刊ゲンダイ)