NHK朝ドラ「らんまん」神木隆之介演じる槙野万太郎が「さかなクン」に見えてきた
緻密な長田育恵の脚本
テレビ東京系「TVチャンピオン」の「第3回全国魚通選手権」で我々の前に突如現れたさかなクン。小学校時代からお魚ひとすじ。東京水産大学(現在の東京海洋大学)を受験もかなわず。現在、その東京海洋大学の客員教授というから痛快だ。絶滅危惧種「クニマス」の生存を発見し、当時の天皇も「さかなクン」に一目おいていた。万太郎も植物への情熱であらゆることを突破してきた。なんといっても「好きなことをやる」のが最強だ。
土佐編は坂本龍馬やジョン万次郎ら歴史上の人物と絡めていた。
彼らが万太郎の人生に影響を与えていくのはドラマのオリジナルだろうが、時に大胆に、時に虫の目で見たように緻密に描く長田育恵の脚本も光る。
あいみょんの歌う主題歌「愛の花」と、登場人物の心情や状況に合わせ、ドラマに一層の効果を与えている阿部海太郎の劇伴も素晴らしい。
土佐編の松坂慶子、佐久間由衣、東京編の十徳長屋の人たち。田邊教授の要潤を筆頭に助教授徳永の田中哲司、講師大窪の今野浩喜らキャラ満載。浜辺がこんなに和髪が似合うとは思わなかったし、神木くんと並ぶとお人形さんのようで好感がもてる。
こういう朝ドラが見たかった。朝ドラが面白いと一日の始まりが楽しくていい。