【健康特集】認知症予防の期待が高まる「緑茶カテキン」

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緑茶カテキンが〝がん〟のリスクを軽減

 超高齢社会の中、年々増えつつある認知症と並んで脅威となるのが〝がん〟だ。医学は進歩するも、がんを制圧できず、日本人の死因の第1位を長年がんが占めている。
 前出の提坂所長によると、緑茶カテキンには紫外線や化学物質による遺伝子の変異を抑え、細胞の異常な増殖を抑制する作用があり、さまざまな研究において、緑茶カテキンが発がんやがん細胞の増殖および転移を抑えることが報告されているという。
 中でも、04年、国立がん研究センターの予防研究グループが緑茶を1日に5杯以上飲用する女性では、1杯未満の人に比べて胃がんのリスクが約3割低くなるという研究結果を学術専門誌に発表し、注目を浴びた他、同グループは11年までに発表した日本人の胃がんと緑茶の飲用に関する学術論文12件を総合的に解析した結果、日本人女性においては緑茶の摂取が胃がんリスクを低下させる可能性があるという結論を発表している。
 また、岐阜大学医学部の森脇教授(当時)らは、大腸ポリープを内視鏡で切除した125人のうち60人に緑茶カテキンを含む緑茶エキスの錠剤3錠(計1.5g、6杯分)を毎日飲んでもらい、飲まない65人を対象にして、1年後のポリープ再発率を比較した。その結果、飲用群の再発率は、非飲用群の約2分の1であり、大腸ポリープの再発抑制が確認された、という研究論文を08年に発表している。
 がんも認知症も健やかに過ごすことを阻害する強敵だ。そんな強敵に負けないためには緑茶を毎日習慣的に飲むことが必要だろう。

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