【鼻づまりの手術】神尾記念病院(東京・神田淡路町)
慢性副鼻腔炎は、鼻の周りにある空洞(副鼻腔)の粘膜に炎症が起こり、粘液や膿がたまる病気。一般的に細菌やウイルスの感染が原因になるが、近年はアレルギー性鼻炎が引き金になるケースが増えている。同院では、慢性副鼻腔炎の6~7割がアレルギー性という。
肥厚性鼻炎も慢性副鼻腔炎も、薬を使う保存的治療が無効の場合に手術の対象になる。
「肥厚性鼻炎では、鼻腔を狭くしている下鼻甲介という部分の粘膜と骨の一部をメスで切除します。骨だけを切除する術式もありますが、当院では粘膜と骨の両方を取る下鼻甲介粘膜切除術を行っています。この方が、鼻の通りの満足度が高く、効果が長持ちするからです」
2つの鼻の穴を区切っている鼻中隔の曲がりが強い症例では、曲がりを治す鼻中隔矯正術も加える。全身麻酔で正味の手術時間は、両側やって20~30分。入院は1週間だ。
一方、慢性副鼻腔炎では、内視鏡でポリープなどの粘膜病変や膿などを取り除く内視鏡下副鼻腔手術(ESS)を行う。