むくみが気になるが…
「毎日2リットルの水を飲むのが健康にいいらしいけど、むくみが気になる。どうすればいい?」
58歳女性の悩みに、国際医療福祉大学熱海病院の〆谷直人医師が答えてくれました。
「必要な水分量は人それぞれなので、必ずしも2リットルの水を飲む必要はありません。ただし、むくみが出ているなら、むしろ水分を多めに取ったほうがいいでしょう」
人間が1日に排出する水分はだいたい尿1リットル、便100ミリリットル、あとは不感蒸泄(皮膚から蒸発する水分。体重1キロ当たり15ミリリットル)と汗など。体重60キロなら不感蒸泄は900ミリリットルで、排出量は合計2リットル。この合計値が体重や体質によって異なるわけです。では、なぜむくみが出たら水分を多めに取ったほうがいいのでしょう?
「むくみというのは血液中の水分が周囲の組織にしみ出した状態です。体が水分不足に陥ると血液の循環が悪くなり、血管外にしみ出た水分が戻らなくなるのです」
水分不足だと抗利尿ホルモンが分泌され、水分の排出が抑制されるために血液循環が悪化。水分をたっぷり取って体内の老廃物を排出するのがむくみ対策の基本だといいます。