子供には“稼ぐ力” 「ナイトコンタクト」で裸眼視力アップ
その答えとなるのが「オルソケラトロジー」だ。特殊なコンタクトレンズを装着して角膜の角度を変え、近視を矯正する。一定の装着時間が必要なため、就寝時に使われることが多く、別名「ナイトコンタクト」と呼ばれている。
■0.03程度が1.5に回復した例も
眼科専門医で「清澤眼科医院」(東京・江東区)の清澤源弘院長が言う。
「レーシック手術と違って、レンズ装着をやめればすぐに元に戻せるのがメリットです。軽度から中程度の近視を対象にしているため、強度近視には対応できませんが、最近は強度近視でも効果がある最新レンズを使った方法も登場しています」
その効果は抜群で、0.03程度だった裸眼視力が1.5に回復した例なども報告されている。
ただし、小児に対するオルソケラトロジーはあくまでも医師の裁量権の範囲で行う自由診療の治療だ。そのため現状では眼科医以外の医師や眼科医であってもハードコンタクトレンズをほとんど扱ったことのない医師が治療するケースもある。そうなると、角膜に傷がつき、重い感染症を患う危険もある。