どうすれば治る? 疲れや目の痛みは“プチ脚気”の疑いも
「アリナミンというのは、もともと脚気治療薬開発の過程で発見された、ビタミンB1受容体“アリチアミン”が名前の由来です。脚気というのは、主に糖質やタンパク質の代謝に必要なチアミン(ビタミンB1)の不足によって、末梢神経や心臓の血流機能に障害を起こす病気。ビタミンB1は糖質の代謝を促す補助酵素です。白米やお酒好きな人の体内にビタミンB1が少なくなると、糖質をエネルギーに変えられず、疲れが出る。目の場合は眼球の動きが鈍くなったりするのです」
脚気は疲労感や目の痛みなどの他に、手足のしびれ、食欲不振、便秘や下痢、むくみ、筋力低下、息切れなどの症状が出ることもある。
要するに、中村さんは知らず知らずのうちに“プチ脚気”状態に陥り、そのたびにアリナミンドリンクでビタミンB1を補給していた可能性が高い。
「脚気は戦前に年間数万人が死亡した国民病です。栄養状態が良くなったいまは、過去の病気のイメージがありますが、そうではありません。中村さんのように白米、ジャンクフード、甘いジュースを好む人は、食事で不足するビタミンB1を補わなければなりません。しかし、こういう人は偏った食生活をしていて、ビタミンB1不足は解消されません。ビタミンB1は水溶性なので、汗や尿をたくさん出す夏は不足がちです。また、お酒を分解するにはビタミンB1が大量に必要になる。そのため、お酒好きは脚気になりやすいといわれています」(林院長)