膵臓がん手術を受ける患者は5割に満たない
■見つかったときには手遅れが多い
とはいえ、手術を受ければ安心というわけでもありません。12年の新規患者数(男女計)は約3万4800人、15年の死亡数は約3万1900人です。これらの数字から、どのような治療を受けようと、数年以内に患者の9割以上が亡くなっていることが推測されるのです。
もうひとつの特徴は、男性の方が女性より手術件数が多いことです。新規患者数はあまり違っていないのに、手術件数では1.5倍近い開きがあります。これには発症年齢の違いが影響しています。男性は70代以下の患者が多いため、条件さえ満たせば手術を行う傾向が強いのです。一方、女性は80代以上の患者が多いので、体力を奪う手術は避ける傾向が強いわけです。