女性の初婚年齢は約30歳 自然妊娠のチャンスは5年間60回
人口動態統計によると、2017年の出生数は94万1000人、死亡数は134万4000人で、自然増減数はマイナス40万人を突破した。前年の自然増減数は約マイナス33万人だったことから見ても日本の人口は急速に減少している。
婚姻件数も昨年は約60万組と戦後最少を更新しているが、出生数を減らしている最大の理由は晩婚化。女性の妊娠できる期間が短くなっている。女性の平均初婚年齢は90年が「25.9歳」、2000年が「27歳」、15年が「29.4歳」。女性の第1子出産時の平均年齢は90年が「27歳」、2000年が「28歳」、15年が「30.7歳」と年々高くなっている。国立成育医療研究センター・不妊診療の齊藤英和医長が言う。
「生物学的にみても女性の妊娠・分娩に最適な年齢は20歳代、遅くても35歳までです。30歳を越えると自然に妊娠する可能性は少しずつ低下し、35歳くらいから急激に低下します。それに35歳以上では流産やダウン症などの胎児異常が多くなります。45歳を過ぎると体外受精や顕微授精を行っても妊娠する確率は1%以下です」