2度も生かされて…空間デザイナー黒田朋子さん闘病を独白
激しい痛みを緩和するため、モルヒネ投与を開始しました。幻聴や幻覚があって、その頃のことはあまり覚えていません。結局、半年くらいで回復したけれど、食欲減退で食べ物は喉も通らず、食べること自体が苦痛で仕方ありませんでした。味覚障害も出て、チョコレートが醤油、コーラがコーヒー味になりました。
5年で完治と呼ばれる中、およそ3年後の2016年10月に再発がわかりました。もし骨髄移植から4年を迎えたら、凍結卵を戻すための準備をしようと思っていた矢先だったので、なおさら「すべてがリセット」されたようでした。あの苦しみを越えてもまだ、白血病細胞が残っていたのかという絶望と、またあの地獄のような日々を経験せねばならないのかという思いでした。
ただ、幸いにも同じドナーさんからリンパ球を提供してもらうことができたので、ドナーリンパ球輸注療法を受けることができました。
現在は、経過観察として月1回の血液検査を受け、卵子は凍結したままです。生活そのものに気をつけるというよりも、日常生活を当たり前に自力で送ることができるようにしようと考え、体に良いものを食べるようにしています。