ニオイが消えたら黄信号 認知症は嗅覚を鍛えて予防・改善

公開日: 更新日:

 認知症の患者は時間認知が衰える。結果、一日の生理リズムが崩れ、深夜の徘徊などが起こる。アロマセラピーはその改善も期待できるという。ちなみに現在のアルツハイマー病の研究の中心は「病気の原因は脳神経に蓄積するアミロイドβだから、その量を減らせばいい」とする「アミロイドβ仮説」だ。しかし、それを基にした創薬研究はことごとく失敗している。

「それは対象患者と投与のタイミングの間違いに過ぎず、仮説自体は正しいと考えています。より軽度の認知機能低下の状態(軽度認知障害=MCI)から早期にアミロイドβを除去すれば結果は違ったと思います」

 ただ、アミロイドβが過剰産生や少量溶解に陥る原因にも目を向け、それを改善する生活習慣に変える必要がある。

「たとえば睡眠です。質の良い十分な睡眠はアミロイドβタンパクの分解を促進し神経細胞死を防ぎます。香りと睡眠の改善である程度予防や改善はできるのではないか、と期待しています」

 根本治療法がないからと認知症をあきらめてはいけない。早期発見できれば打つ手はある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動