夏に流行「アデノウイルス」大人が感染するとこんなに怖い
感染する力が発揮されるのは症状が出る2日前から。潜伏期間は5~7日で発症から1週間ほどで症状は軽くなる。学校保健安全法に指定されている病気のため、感染した子供は主要な症状が消失した2日後を経過するまで登校できない。
「平日の昼間は仕事のために家で子供の面倒をみられないという共働きのご家庭を中心に“市販の薬でなんとかならないか”と聞かれることがありますが、ウイルスは細菌と違って抗菌薬は効きません。特効薬はないのです。治療は対症療法が中心で自然と治るのを待つしかありません。薬を使っても数時間熱を下げるとか、腫れを引かせる程度です」(石原院長)
大事なことは治そうとすることより、十分に栄養を取らせ、休息することと家族にうつさないことだ。タオルや食器などを共有しないこと、発症した子供の枕カバーなどの寝具は別にして洗ったり、お風呂のお湯は交換するなどの工夫が大切だ。
「のどが腫れて食べたり飲んだりするのを痛がる場合がありますが、水分は多めに取らせるようにしてください。乳幼児で胃腸炎の症状があり、吐き気があるようなら絶食にして、回復期に重湯やうすめた果汁を飲ませましょう。食べられるようなら、ゼリーなどのど越しの良い物を食べさせると良いでしょう」(石原院長)