<11>月額利用料が安めの特養…あまりに粗末な食事に愕然
月額利用料が低めの特養はこういう世界なのかと愕然とした。もっと他の施設があるのではないかと考えた。
すでに母が口座管理をしていたので、父の経済状況を把握するのは楽だった。通信販売やカード会社など、無駄に年会費を取られるものは全て退会。父の収入額と預金に多少余裕があると踏んだ私は、有料ホームの資料を取り寄せまくった。
豪華なパンフレットが次々届く。好立地に立派な建物、サービス内容も充実と美辞麗句の嵐だ。しかしよく読むとオプション項目が多く、月額30万円超え必至。地獄の沙汰だけでなく、現世の介護も金次第だ。「豪奢な施設にいる石原慎太郎は一体いくら払ってるんだ!」と赤の他人と世を呪う。それでも百聞は一見にしかず。母の家から近い4軒の施設を見学することになった。