著者のコラム一覧
吉田潮ライター、イラストレーター

1972年生まれ、千葉県出身。ライター、イラストレーター、テレビ評論家。「産まないことは『逃げ』ですか?」など著書多数

<11>月額利用料が安めの特養…あまりに粗末な食事に愕然

公開日: 更新日:

 新設の特別養護老人ホームに入所できることになった父。しかも多床室(4人部屋)ではなく個室だ。これで月額約18万円。厚生年金と企業年金でまかなえる範囲だ。もし父が私のようなフリーランスで国民年金だけだったら、無理である。会社員の恩恵を享受。

 その前に、施設と金にまつわる紆余曲折を振り返ろう。施設の完成・入所まで1カ月強あったので、ひとまず父をショートステイ専用の特養に送った。1日4000円、最長で30日間滞在できる。

 その特養は、頻繁にカラオケや体操などのレクリエーションを催し、利用者を飽きさせない優良施設だった。職員もベテランが多く、優しくてケアが上手な外国人介護士もいた。

 ただ、初めて訪れた時は正直、衝撃を受けた。食堂に30人以上の老人たちが集っている。何をするでもない。ひとりでしゃべりたおす女性もいれば、目がうつろでかろうじて呼吸している男性もいる。父と同室の男性は寝たきりで、常に口をもぐもぐと動かしている。プラスチックの器に盛られた粗末な食事を見たときは「ムショ飯かよ!」と心の中で叫んでしまった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭