がんの痛みも緩和 欧米が認める「書くだけ健康法」の効果
■1日20分、三日坊主でもOK
ではなぜ、書くことが健康につながるのか?
「心と体はつながっていて、精神的ストレスが身体面にさまざまな悪影響を及ぼします。例えば肉親の死別や離婚などの悲しみは不眠や疲労感、虚脱感となって表れ、それがホルモンバランスの崩れや内臓疾患につながることは多くの人が経験します。書くことは、普段抑えられている自分の心の奥底にある感情に触れることになり、その感情が解放されることで、精神的ストレスが和らぐのです。その結果、自律神経や内分泌、免疫のバランスが整って、病気や体調不良が改善されるというわけです」
本来なら家族や親しい友人と素直に話せればいいのだが、たとえ家族の前でも建前重視で本心を隠すことが美徳とされる日本では、むき出しの感情をぶつけることは難しい。そのため、自分しか見ない日記に書くことがその代用になるという。
では、日記にはどんなことを書けばいいのか?
「内容は何でも構いませんが、自分の奥底の感情を素直に文字にすることが大切です。例えば、『上司のバカ野郎』は表層的な感情ですので効果は上がりにくい。もっと下にある『なぜ上司はオレのことを理解してくれないのか。オレは悲しい』という深い感情を文字にすることが大切です」