終身死亡保険は損 元金割れする積立定期預金のようなもの
あなたは人生100年時代を乗り切るために、どんな準備をしていますか。年金と貯金と退職金だけで、何とかなりそうですか。
サラリーマンは60歳でいったん定年。65歳まで延長できる会社も増えてきていますが、給料はガタ減りです。
その先30年間、夫婦2人、毎月25万円で生活するとしても、約9000万円の資金が必要になります。しかもその間には、家電の買い替えや家の修繕、さらにどちらかが要介護になることもあるはずです。それらを含めれば、1億円でも足りるかどうか。
そのうちの何割かは、年金で賄えるでしょう。ただし、いま約束されている金額よりも、かなり少なくなる可能性が高そうです。しかも、支給年齢も後退しそうです。そんな不安にあおられてか、終身死亡保険や養老保険に加入する人が増えています。
しかし、終身死亡保険なんて、元金割れする積立定期預金のようなものです。うまく60歳か65歳ぐらいまでに死ねれば、確かに大きな保険料をもらえます。しかしそれを越えると、いままで払った保険料の合計よりも少ない額しかもらえません。なにしろ終身ともなれば、死亡率は100%なのです。しかも保険会社が自分たちの利益と手数料をもっていきます。子供でも分かる理屈でしょう。