心臓弁膜症は自覚症状だけでなく生活制限にも目を向ける
■ニューヨーク・ハート・アソシエーション分類が参考になる
心臓疾患の自覚症状はさまざまありますが、いちばん分かりやすく段階的に評価されているのが「ニューヨーク・ハート・アソシエーション分類」と呼ばれるものです。ニューヨーク心臓協会が定めた心不全の程度を分類したもので、日常生活の身体労作によって生じる自覚症状に基づいて判定されます。
4段階に分類され、クラスが上がれば重症度もアップします。参考までに細かく見てみましょう。
クラスⅠ:心疾患はあるが身体活動に制約はなく、通常の労作では、疲労感、動悸、呼吸苦が生じない状態。競技スポーツも行うことができる。
クラスⅡ:身体活動に軽度の制約があり、安静時には苦痛はないが、通常の身体活動が、疲労感、動悸、呼吸苦を認める状態。軽いジョギングやレクリエーションゴルフはできるが、競技スポーツは苦しくてできない。
クラスⅢ:身体活動に高度の制約があり、安静時に苦痛はないが、通常以下の身体活動で、疲労感、動悸、呼吸苦を認める状態。自分のペースなら何とか家事を行ったり歩いたりすることはできる。