今からでも遅くない “正月脂肪肝”を無理せず解消する方法
「やせたいなら、手っ取り早く朝食を抜けばいいのでは?」と思う人もいるかもしれないが、間違いだ。
米国ミネソタ州の公立学校に通う子供2万2222人を対象に5年間追跡調査した研究では、朝食を毎日食べる人の方がまったく食べない人よりもBMI(体格指数)が明らかに低かったという。理由は朝食抜きの生活をする人は夜遅くになってたくさん食べるからだと推察される。それは体内時計の狂いが原因かもしれない。
「私たちの体内には『体内時計』と呼ばれる1日のリズムを刻むメカニズムがあります。そのために多くの時計遺伝子が存在しています。メインの時計遺伝子は、両耳の中間付近で網膜の奥にある視交叉上核にあり、サブ時計遺伝子は胃や腸、肝臓や腎臓、皮膚や血管などに散らばっています。メインの時計遺伝子は1日を24・5時間、肝臓は23時間などと臓器ごとにそれぞれが違った時間で動いています。これをリセットするのが朝日と朝食なのです」
朝日を網膜が感じ取るとその刺激を視交叉上核が受け取る。そこから体中のサブ時計遺伝子に指令を出して、体のすべての組織の体内時計をリセットさせる。朝食は1日のエネルギーを作り出す源以外に体内時計のリセットを補完する働きもあるという。その朝食を抜くことは体内時計のずれを放置することにほかならない。