今からでも遅くない “正月脂肪肝”を無理せず解消する方法
■体重を2~3キロ落とすだけで改善
脂肪肝には大量の飲酒が原因のアルコール性脂肪肝と、それ以外が原因の非アルコール性脂肪肝がある。後者に属する非アルコール性脂肪肝炎を発症すると10年後には約1~2割が肝硬変となり、そのうち2~3%が毎年肝臓がんを発症するといわれている。
「そこまでいかなくても肝機能低下から動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞、高血圧を発症しやすくなったり、肝臓などに作用して血糖値を低下させる働きのあるインスリンが効きにくくなり糖尿病を発症しやすくなります。だからこそ、早い段階で正月脂肪肝は退治する必要があるのです」
脂肪肝解消の基本は体重を元に戻すことだが、中高年が一度身についた脂肪を解消するのは難しい。基礎代謝が日々低下していくからだ。かといって寒いなかジョギングなどの本格的スポーツは御免こうむりたい。食べたいものは食べたいし、食事の量も減らしたくない。ならば食べ方を変えるのも手かもしれない。
「脂肪肝だけなら体重を2~3キロ落とすだけで改善されます。まずは1カ月に1キロ落とすことを目標にしましょう。それには、決まった時間に起きて太陽光を十分浴びて、しっかり朝食をとることです。食事中はひと口30回の咀嚼を心がけ、ご飯やおかずを流し込まないよう水やお茶は食後に飲む。そうすれば効率的にやせられるうえ、食事量を減らせながら満腹感も得られます」