10~14歳が発症する1型糖尿病に新薬が 気になる注意点は?

公開日: 更新日:

 また、1型はインスリン治療を受けていても体重が徐々に増加することが指摘されていたが、SGLT2阻害薬を投与すると、プラセボ群より有意な体重の減少が見られた。

 さらに、長期投与試験では、1年間にわたり、HbA1cの改善効果を維持できることが確認された。

「ただし、1型でSGLT2阻害薬を使う場合、特に注意すべき点があります。この薬はインスリンに併用して使うのですが、インスリンを減量しないと低血糖のリスクが高まる。ところが、インスリンを減量しすぎると極度のインスリン不足で血液が酸性になり、体の異常が起こるケトアシドーシスのリスクが高まるのです」

 だから、インスリンの減量を主治医の指示のもと慎重に行いながら、SGLT2阻害薬を使用することになる。血糖値によっては、ケトアシドーシス対策のために、インスリンを減量せずに様子を見ることもある。

「SGLT2阻害薬によって、インスリンの量を減らせる可能性はあります。しかし、インスリンをやめるための薬ではない。インスリンは必須であることを忘れてはいけません」

 1型であれば、主治医に相談を。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…