欧米で変わる検査基準 治療の基本は悪玉コレステロール値

公開日: 更新日:

 日本式では同じでも、米国式ではリスクが2倍も違う場合があるという。この場合、日本ではLDLコレステロール140㎎/デシリットル以下が目標だが、米国ではLDLコレステロールを30%以上低下させることが必要とされる。

 また、米国では高血圧症の定義は収縮期血圧(上)130㎜Hg以上、拡張期血圧(下)は80㎜Hg以上と基準値が下げられた。糖尿病も厳格なコントロールのみでは心血管病の十分な予防ができないことが分かってきている。今年の米国のガイドラインでは一般的治療目標はヘモグロビンA1cが7%以下に緩められた。

「閉経後の女性では、半数近くが脂質異常症と診断されますが、治療方針をコレステロール値のみで決めるのは困難です。米国スコアを参考として取り入れることで、本当に薬物治療が必要なリスクの高い人を選別でき、冠動脈疾患の予防と過剰治療を抑えることができます。また、判断が難しい場合は冠動脈CTなど画像検査で動脈硬化の有無を確認することが必要です」

 75歳以下で動脈硬化症の治療が必要な人は、血圧130/80㎜Hg以下、悪玉コレステロール70㎎/デシリットル以下を目標とした治療を受けることが望まれるという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動