会社員に「がん保険」は必要か 意外に少ない本人負担額

公開日: 更新日:

 もし多額の治療費が必要になるとしたら、それは自由診療を受ける場合です。費用はすべて自己負担、しかも医者の言い値です。総額数百万円、中には1000万円を超えることもあるといわれていますが、実態は明らかではありません。それに効果のほども定かではありません。しかもがん保険の保障対象外です。

 人気の商品の中には、「がん診断一時金」や「収入保障」をうたったものもあります。がんと診断されると、まとまった一時金をもらえる、あるいは毎月数万円を最大2年間もらえるといったものです。

 しかしサラリーマンが加入する健康保険には、「傷病手当金」という制度が組み込まれています。病気やケガで仕事ができなくなっても、最長18カ月にわたって、それまでの月給の3分の2をもらい続けられるというものです。しかも会社を辞めても支給は続きます。つまり保険会社に毎月高い保険料を払い続けなくても、健康保険に加入している限り、医療費や生活費で窮する心配はほとんどないというわけです。

(長浜バイオ大学医療情報学・永田宏教授)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…