エイズ<1>毎日新たに4人の患者と予備群が見つかっている

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 HIVは、HIV感染者の血液や精液に含まれているので、感染経路の約9割は性的接触によるもの。最もリスクが高いのは、男性同性愛者(MSM)間の性交だ。17年の新規報告で見ても全体の94.5%(1313人)を男性が占め、HIV感染者の72.6%(709人)、エイズ患者の54.7%(226人)が同性間性的接触によるものとされている。

 HIVが体内に入ると、免疫の仕組みの中心となっているヘルパーTリンパ球(CD4細胞)という白血球などに感染し、体を病気から守っている免疫力を低下させていく。そして、本来なら自分の免疫力で抑えることのできる病気(日和見感染症)を発症するようになる。その代表的な23の指標となる疾患を発症した時点でエイズ発症と診断される。

「国内の発症者で見た指標疾患で最も多いのは、以前はカリニ肺炎と呼ばれていた『ニューモシスティス肺炎』、次いで『カンジダ症(食道、気管、気管支、肺)』で、どちらも真菌症です。そして『サイトメガロウイルス感染症』『HIV消耗性症候群(全身衰弱)』の順で多い。もちろん複数の発症もあります」

 エイズ発症を防ぐにはHIV感染症のうちに治療を開始すること。薬を飲めば95%は発症を抑えられるという。

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