著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

精神面にも影響 健康的な生活習慣でうつ病は予防できるか

公開日: 更新日:

 食事運動などの生活習慣は、身体的な健康状態にさまざまな影響を及ぼすと考えられています。過去の研究報告では、精神的な健康状態との関連性も示唆されています。

 そんな中、日本疫学会誌電子版に、健康的な生活習慣と抑うつ症状との関連性を検討した研究論文が2019年6月1日付で掲載されました。

 この研究では、抑うつ症状のない日本人労働者917人(平均42歳)が対象となりました。

 健康的な生活習慣は、①体格指数(BMI)が正常であること②禁煙していること③飲酒量が少ないこと④適度な身体活動量があること⑤野菜の摂取量が多いこと⑥果物の摂取量が多いこと⑦適切な睡眠時間が確保できていること――の7項目を各1点で評価しています。

 7項目の合計点数により健康的な生活習慣を低レベル群(0~2点)、中レベル群(3~4点)、高レベル群(5~7点)に分類し、抑うつ症状発症のリスクが比較検討されました。なお、結果に影響を与えうる、年齢、性別、婚姻状況、雇用状況などの因子について、統計的に補正を行い解析しています。

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