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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

負荷をかけ過ぎない運動や生活習慣が心臓を強くする

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■自分を過信してはいけない

 自分にとって最適な強度や頻度の運動や習慣を確認すると同時に、「自分を過信しない」ことも大切です。私は健康だから大丈夫、もう治ったから問題ない……と思っていても、実際は病状が悪かったというケースもあるのです。

 去る5月、かつて日本外科学会会長を務めた医師が77歳で急逝されました。2006年に著名なプロ野球監督の胃がん手術チームのリーダーを務めた方で、低侵襲手術の第一人者でした。77歳のご高齢でしたが、普段からジムに通ってトレーニングを続け、会合にも積極的に参加するくらい意気軒高でいらっしゃいました。亡くなる直前にお会いした際もお元気だったので、訃報を聞いたときは信じられない思いでした。

 いつものようにジムで体を動かしてから帰宅すると「今日は調子が悪い」と言われたとかで、その後に状態が悪化して病院に搬送され、心不全でお亡くなりになったといいます。

 周囲もそうですが、ご本人も自分の体の状態がそこまで悪くなっていたとは想像もしていなかったに違いありません。著名な医師でも“まさか”というケースがあるのです。

 心臓になんらかのトラブルがある人はもちろん、心臓疾患の家族歴や生活習慣病を抱えている人は、自分で調子が良いと思っていても、必ず医学的な第三者評価を定期的に受けておくことが命を守ることにつながります。

【連載】上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」

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