負荷をかけ過ぎない運動や生活習慣が心臓を強くする
前回、心臓の健康増進に役立つと報告されているヨガのお話をしました。ヨガのような「負荷をかけ過ぎない程度の有酸素運動」は心臓を強くするのです。
ほかにも、心臓にとってプラスになる運動や習慣はたくさんあります。体幹やインナーマッスルを鍛えて体全体を整えるエクササイズ「ピラティス」も適度な有酸素運動といえますし、「カラオケ」も大きな声を出して歌うことで血流がよくなったり、血圧を安定させたり、心肺機能を高める効果が報告されています。
「散歩」も心臓に有益です。そもそも、歩くことは術後の心臓リハビリの基本で、再発予防にも欠かせません。負荷をかけ過ぎないように、心臓がバクバクしない程度の強度で歩くことが大切です。
患者さんには、電車で外出するときは、目的地の出口がある改札から正反対でいちばん遠いところにある車両に乗るよう心がけることを勧めています。たとえば、出口の改札がいちばん前だったら、いちばん後ろの車両に乗るようにするのです。すると、電車を降りてから車両の長さの分だけホームを歩くことになるので、適度な距離のウオーキングになります。