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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

「薬機法」がある日本はモバイルヘルスの普及が遅れている

公開日: 更新日:

 医療機器を日本で売るためには、厚労省に正式な申請を行い、面倒な審査と手続きをクリアする必要があるため、それが障壁となって海外の便利なグッズが入ってこないのです。わざわざ時間と金を使ってまで、薬機法を通そうという企業は少数派です。

 心電計機能(もちろん医療機器に該当)が付いた「アップルウォッチ」も、同様の理由で国内では販売されていません。「アップルウォッチ」のおかげで急性心筋梗塞がすぐに分かって命が助かったという例が、海外では何例も報告されています。しかし我々は、今のところその恩恵にあずかれません。今年になってオムロン(言うまでもなく日本企業)が、血圧計付きスマートウオッチを海外で発売しました。

 ところが薬機法の申請に手間取っているためか、まだ国内では発売に至っていません。

 とはいえモバイルヘルスもWeb連携も、いまや世界的な潮流です。我々としては、むしろ国内が足踏みしているいまのうちに、将来の規制緩和を見越して準備しておくのが得策でしょう。

【連載】中高年でもできるマイ健康管理アプリ

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